再オープンしたJヴィレッジで、“スポーツ×ART×復興”イベント「Auniversity Festival in 福島」開催!
再オープンしたJヴィレッジで、“スポーツ×ART×復興”イベント「Auniversity Festival in 福島」開催!

再オープンしたJヴィレッジで、“スポーツ×ART×復興”イベント「Auniversity Festival in 福島」開催!

NPO法人エーユニバーシティーは、2018年7月に再オープンしたJヴィレッジで、3月1日(金)~2日(土) の2日間にわたり、「Auniversity Festival in福島」を開催した。

2020年東京オリンピック・パラリンピックの理念である「復興五輪」を念頭に、「スポーツ×AR T×復興」をテーマにしたイベントを進行。日本各地からの参加だけでなく、台湾・北京・香港・韓国と、海外チームの参加もあり、両日で約450名が集まる大きなイベントとなった。

<1日目、スポーツと芸術で国際交流! 震災当時と現在を知る講演も>

開会式では、今回の大会のテーマソング「KIZUNA」に始まり、「きずなを深め広げて、他の国にも、未来にもつないでいきたい。」という心を込めて、色とりどりの風船を空に飛ばして幕開けした。

その後、サッカー大会とバレーボール交流会を行なった。

全国・海外(韓国・台湾)から集まった幅広い年代のサッカープレーヤーが試合をした。韓国からはKリーグ選手、台湾からは元国家代表選手たちも参加し、レベルの高いプレーを見せてくれた。

サッカー大会では毎試合後、相互に相手チームの選手からMIP(1番印象に残った選手)を選出し、「Auni賞」が授与される。これは「個性の英雄」を掲げているエーユニバーシティーの恒例企画で、今回もこの企画を通して選手同士が認め合う心を持ちながら、勝敗とはまた違う喜びを感じとっている様子を見ることができた。

夜は、アートフェスティバルを開催。芸術を通しての交流が行われた。プログラムは「震災について知る」ことと、「国際交流」の2部構成で進行した。

第1部では、2011年3月11日の東日本大震災の時に活躍した、一人の高校生の話を題材にした紙芝居を鑑賞。続けて、福島第一原発事故とその後の被害に関する講演で、「放射線は(目に見えないために恐れられているが)、測ることができる。山菜やワサビまで育ち、今は1歳の子供までその場所を訪れ、ご飯を食べることができるほど安全なレベルになっている」という現実を教えていただいた。

これら被災地の「過去」と「現在」の語りは、観客一人ひとりの心に強く響いた。本当に大切なものは何か、一人ひとりが深く考える時間となった。

続く第2部は、海外勢によるパフォーマンス。

台湾チームは台湾原住民の音楽やダンスを披露し、北京チームは清華大学の校歌と替え歌、そして香港チームは日本語で歌を披露してくれた。香港チームの演目では、台湾の観客席から自ずとペンライトが灯りはじめ、会場全体に広がっていった。

「心の復興プロジェクト」に参加し福島で被災地支援として活動いているバンドGreenが、今回のイベントのテーマソング「KIZUNA」や福島の自然や心を表現した「homeland」を福島県民たちとのコラボレーションで披露し、すべてのプログラムを繋いで演出。会場が一体となり、希望と感動に溢れた時間となった。

<2日目、スポーツフェスタ開催! 選手も応援も一体となり、福島に声援>

この日も多くの人が参加してくださった。

特に高校生チームでは、仙台育英学園高校、福島県立ふたば未来学園高校からも参加し、海外チームや大学生・社会人チームとの試合を楽しんだ。

小学生の試合も行われ、東京のチームと福島のチームが楽しく交流した。

午後には、さまざまな競技を楽しむ「スポーツフェスティバル」を開催した。

オープニングでは、ダンスで選手たちにエールを送ろうと、3つのダンスチームが演目を披露してくれた。

スポーツフェスタは全体を赤、青、黄、緑、紫の5つのチームに分け、チーム対抗戦で進行した。

最初に行われたのは「得意技リレー」。サッカー、バレー、バスケ、縄跳び、ムカデ、お手玉など、各自の得意とする種目をリレー形式で回していく競技だ。レーンを回る難しさに苦戦する選手もいたが、各チームが一丸となって選手を応援する姿が印象的だった。

チームのきずながより大事になる綱引きでは、各チームの選手だけでなく応援の方々も一つとなり、競技に取り組んでいた。福島の地に大きな声援が響き渡るようだった。

最終競技はチームリレー。大人から子どもまでみんな、出し切れるだけの力をこのリレーに注ぎ込んだ。誰が選手なのか区別できなくなるくらい、応援の人も一緒にコートを走っている姿が印象的だった。震災の日から今日まで繋いできた復興のバトンも、しっかり未来に繋げていきたい。そういう思いに駆られる場面だった。

大会閉会式。スポーツフェスタを制したのは黄色チームだった。選手だけでなく応援の人とも一体となり、チームのきずなを深めたその結果が優勝という形になったのだと思う。

エーユニバーシティー副代表の堂のあいさつでは「本大会を通して、各自の心についた『感動の火』『希望の火』『平和の火』を絶やさずに、各自の場所に戻り、隣の人やその場所につけていって欲しい」と、この大会への思いと未来への思いを熱く語った。

最後は参加者全員で本大会のテーマソング「KIZUNA」を歌った。皆が肩を組み、会場全体が一体となり大会が締めくくられた。

イベントに参加した方々からは、「復興の姿を見ることができた。」という感動のほか、「まだまだ現地の方の傷が深く、それでも立ち上がって強く誇らしく生きていらっしゃる方を見て力をもらったし、同じ日本人としてあまりにも関心が薄かったなと反省しました。」など、まだ復興がなされていない部分も知り、両面を感じていただけた。

今後もエーユニバーシティーはさまざまな活動を通して「スポーツ×ART×復興」をテーマに、一人ひとりが個性の英雄となる場を作り続けていく。