Auniversity Festival〜2023春〜を開催!! “「つながり」でつくる平和な世界 ”
Auniversity Festival〜2023春〜を開催!! “「つながり」でつくる平和な世界 ”

Auniversity Festival〜2023春〜を開催!! “「つながり」でつくる平和な世界 ”

Auniversityは2023年3月11日(土)、「平和とつながり」をテーマにサッカーイベント「Auniversity Festival〜2023春〜」を開催し、名古屋から関東まで27チーム総勢400名以上の選手と応援の方々が参加してくださいました。

開会式では代表の堂から「東日本大震災から12年が経つ日、震災が過去のことで終わらず、現在と未来をつくるものになり、教訓を必ず後世に伝えていかなければなりません。被災地では当時も今もつながりを大切にしています。サッカーでもボールをつなごうと思ってこそつながるように、まずはつながろうという思いを持つことが大切です。つながりの中でも、もう一段階上の相手が願っていることをするつながりに挑戦していきましょう」とメッセージをお伝えしました。

イベントは男性選手、女性選手、キッズ(小学3〜6年生)に分かれてプログラムを行いました。


◆障がい体験サッカークリニック(男性選手、小学生)

子どもと大人の交流の時間、特別プログラム【福祉×FOOTBALL】を実施。障がい体験サッカークリニックを男性選手と小学生たちが体験しました。
「社会福祉士」と「リフティングパフォーマー」という2つの顔を持ち、世界で活躍されている浅井さんがレクチャーをしてくださいました。

今回は、聴覚障害の理解と繋がりをテーマにワークショップを実施しました。

キッズと大人がペアになって取り組んだジェスチャーゲームでは、『自分が好きな動物や好きなキャラクターを伝える』というお題が出されました。

しかし、ジェネレーションギャップもあり、「自分が本当に好きなもの」を伝えることに苦戦するペアも多く、自分が好きなものではなく、”相手に伝わるもの”、“ジェスチャーで伝えやすいもの”を選択してしまっていました。

それに対して講師の浅井さんは、「本当に伝えたいことを伝えられていないなら、コミュニケーションが取れたとはいえない。それは手話も同じで、自分ができる手話の中でコミュニケーションをとっていると面白い話もできないし、それが相手にも伝わってしまう。だから手話ができなくても、本当にちゃんとコミュニケーションをとりたいのであれば、スマホで文字を打ったり筆談をしたりしてもいいんです」と話してくださいました。

コミュニケーションを取る時に何を一番大切にすることが重要なのか気付かされる時間でした。

最後の挨拶で浅井さんは「家族のような縦の関係でも、同級生や友人のような横の関係でもない、斜めの関係が人間の幅を広げる」「今大会で出会うキッズと大人の関係はまさに斜めの関係で、今大会に参加する上ではそんな斜めの関係でつながることを意識してほしい」と語ってくださいました。

(引率の監督の感想)
子どもたちが実際に経験しながらさまざまな境遇の方について考える機会を持つことができました。


◆ライフキネティック(女性選手)

女性選手は「ライフキネティック」のワークショップを実施。脳トレと運動を掛け合わせたトレーニングであるライフキネティックを通して脳の「つながり」を強化しました。

講師はライフキネティック公認トレーナーでもある代表の堂が行いました。
選手たちは自分の手足が思い通りに動かせない体験をして、「脳がガチガチだ!」と悲鳴を出しながらも、楽しそうに体を動かしました。


◆キッズサッカー(小学校3〜6年生)

キッズは小学生12チームが参加してサッカーの試合を行いました。
小学3〜4年生、5〜6年生の部で分かれ、6チームが総当たりで順位を競いました。

Auniversityでは、試合ごとに「Auni賞(英雄に賞)」という特別な賞を授与しています。
Auni賞は「平和」という大会のコンセプトに合ったプレーをした選手や、光り輝く瞬間があった選手に贈られる賞です。

キッズサッカーのAuni賞は各チームの監督が選出してくださいました。
インタビューをした小学生からは「まだAuni賞もらえていないので、必ずもらいたいです!」と、Auni賞を意識する姿も見られました。


本イベントは「平和とつながり」がテーマであることから、ある少年団のチームでは楽しくやるためのパフォーマンスを考えていました。
 うまくいかなかった時には皆で「でんぐり返し」をするパフォーマンスをすることで、チームには笑顔が溢れていました。
 そして、シュートが入った時には、ちょうど話題になっているWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)日本代表・ヌートバー選手の「ペッパーミルパフォーマンス」をしてみんなで盛り上がっていました。
それを見た他のチームもペッパーミルパフォーマンスを始め、お互いに一緒にやろうと伝播していき、みんなで平和な雰囲気を作り出していました。


(引率の監督の感想)
つながりというテーマを繰り返し発信してくださり、技術以外の部分での表彰もあったので、小学生のサッカーにはありえないような相手チームもリスペクトするようなプレー、声がけが多かったことに感動しました。


◆女性フットサル

女性は5つのフットサルチームが集まり総当たり戦を行いました。
優勝チームのキャプテンは福島県いわき市の出身で当時被災していたということもあり、「今日という日にイベントに参加できたことが意義深いものだった」と話してくれました。

女性は全試合後に、各チームをミックスした交流戦を行いました。初対面どうしで慣れないチームでも交流戦後はすっかり仲良しになり一緒に写真を撮る姿もみられました。


◆男性ソサイチ

男性は10チームが集まりソサイチ(7人制サッカー)の試合を実施しました。
リーグを【ピースフルリーグ】【ジョイフルリーグ】の2つに分け、5チーム総当たり戦で順位を決めました。

大人のAuni賞を選出するのはゲストではなく、対戦相手チームがお互いに選出し合います。

「果敢なプレーが多く一番脅威を感じた。素晴らしい。」
「チームのために誰より先に動いている献身的なプレーに賞をあげたい。」

さまざまな理由で選出された選手たちには、英雄に送るメッセージカードが送られました。
メッセージカードは、福島県出身のアーティスト・金澤ゆうこさんによる故郷を愛し平和を願う思いを込めた福島の風景画のポストカードです。

Auni賞を受け取った選手同士、肩を組んで写真を撮っているシーンも見られました。
試合中は対戦相手だったとしても、お互いを尊重し認め合える時間となりました。


◆ハーフタイムショー
ハーフタイムショーでは、幸せがつながり広がっていくようにと、みんなに幸せを届けるチアダンス。

2つ目の演目では、リフティングパフォーマンスのToruさんによるパフォーマンス。演目終了後も会場は盛り上がっていました。

3つ目の演目では、2011年の東日本大震災をきっかけに被災地や全国を回っているバンドチームによる演奏。被災地の声を聞きながら制作した曲は福島の道の駅にも置かれています。今回は命の価値を伝えたいという思いを込めて創った曲を披露してくれました。

そして、12年前の同日、東日本大震災が発生した14:46に黙祷の時間を持ちました。
競技中は笑顔ではしゃいでいた子どもたちも、切実な表情で一生懸命祈る姿が印象的でした。


◆「つながり」ブース

「つながり」ブースでは、被災地の「現在」を知ることができる資料展示や、「未来」に向けて、災害時に自分や人の命を守るための知恵を学べるクイズを出題しました。


クイズに正解した人には英雄に送るメッセージカードとお菓子をプレゼントしました。
お菓子が貰えると聞いて来たキッズたちも、クイズになると真剣な表情になっていました。
参加者全員には、Auniversityスタッフが被災地福島の現地で取材した内容がまとめられたパンフレットを配布しています。クイズの最後の問題はパンフレットに答えがあると伝えると、一生懸命パンフレットを読む姿も。クイズが災害時の身の守り方を学ぶきっかけになりました。

ブースは高校生スタッフたちが担当しました。
「素晴らしい活動に参加できてよかった。今後もボランティアを通じて人とのつながりを広げていきたい」と話してくれました。


◆今回参加してくださった参加者の素敵な感想

・相手チームの活気のある姿を見て、自分たちも力を受けるのを体験して、一つに繋がるというのはこういうことなんだなと、実感することができました。

・今日のソサイチのような、相手を理解・尊敬する雰囲気を、学校、職場など自分の周りから作っていきたい。

・大きく繋がりを持てば持つほど、行えることが大きくなるし、できることも増えるなと感じました。その分難しさもあるのだろうなとは感じましたが、それは自分をより磨いていくことで解決するのかなと感じました。

・被災地に関してあまりにも無関心だった自分に気付きました。福島に行って現実を自分の目で確かめたいと感じました。

・いまだに復興途中の地域もあることを知って、なにかしてあげられることがないかという事や、災害へ日頃できる対策を考えて行っていきたい。

・改めて、何もしないのではなくこのように311のことを忘れない、というだけでも意味があるんだなと感じました。

Auni賞があることによって、「やられた!悔しい!」と思うプレーも、「このプレーにAuni賞あげよう!」とリスペクトする心でできた。また、自分がAuni賞をもらった時も相手に認められるという点に喜びを感じた。
このような選手たちの感想を聞きながら、私たちが人と接する時に、誰かと比較するのではなく、リスペクトする心で全てのことを捉えていくならば、自分の心が満たされ、相手との間に、社会に平和を作り出すことができるのではないかと思いました。
3月11日、参加した方々の姿を見ながら、命の尊さを考え、改めてつながりの大切さを実感した一日でした。

当イベントは、スポーツ振興くじ助成金の支援を受けて実施しました。関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

(文責 堂)

※このイベントは、スポーツくじ(toto/BIG)の助成金を受けて開催しています。